ダンス、人はなぜ踊るのか?

51コラボでは「タロットの宇宙」というタロット・カードをモチーフにしたベリーダンスによる公開収録公演を昨年実施し、現在、オンライン映像で配信中です。タロット・カードの大アルカナと呼ばれる象徴的な22枚のカードをダンサーたちが踊ったのでした。内容はベリーダンスという概念を超えたもので、とても素晴らしいパフォーマンスでした。

そうしたこともあり、人はなぜ踊るのか?ということが、頭のなかにありました。

私は面白そうなTV番組を録画しておく習慣があり、デッキの録画時間が一杯になってしまい整理していたら昨年放送の「ヒューマニエンス クエスト」というNHKの教養番組「ダンス」をテーマにした番組を放送しているのをみつけました。録画だけしてみていない番組が、実はたくさんあるのです・・・。

「ダンス」がテーマなので、あらためて見てみたら、面白かったのです。

東京大学大学院・岡ノ谷一夫教授とダンサーで振付師の辻本知彦氏をメインに、人と踊りの謎を解き明かしていきます。それによると人において社会の進化に踊りは欠かせない要素なのだと。いや、誕生して間もない赤ちゃんも母親の歌に反応して手足を動かすので、踊っているとみることもできるのです。

身長が低いことで知られる狩猟採集民族エフェ・ピグミー族を取材した京都精華大学の澤田昌人教授によると、どこからともなく太鼓の音が流れると人々は輪になって踊りはじめ、昼夜をかけて踊り続けるのだそうです。そしてその踊りの中で女性が男性の背後に回り睾丸を掴む。そして森の中へ・・・。求愛行動がそこに見られるのです。

この求愛行動、動物にも見ることができ(鶴のダンス)、踊るということは、体のキレ、健康、栄養状態のよさがわかり、生存力のPRにもなっているとか。

また、Wカップでも有名になったラクビーの試合が始まる前に踊る「ハカ」に見ることができるように、踊るということは、身体の同調・共鳴を通じて心を一つにし、強大な敵に立ち向かっていく意味がある。皆が一体となり危険や恐怖を乗り越えていく集団力を見ることができるといいます。

人は2足歩行により森から出ていきました。(ちなみにゴリラやチンパンジー、オラウータンといった類人猿は熱帯雨林からでることはない)。人は牙も爪もない弱い動物であるため、踊りという要素で、仲間と同調・共鳴することにより危機や恐怖を乗り越え、世界へと広がっていったというのです。

そこにはミラーニューロンという脳神経細胞の働きがあり、自分の動きと他人の動きを対応づけるものがあったからだといいます。これま声マネという要素そうであり、体を動かい人と同じ動きをするのがダンスに、人と同じような声を出すコミュニケーションが言葉になったと。

ダンスとは、人を人たらしめる大きな要素だった。踊るということで人と同調・共鳴する、これは根源的な重要な要素なんだなと思います。年齢が年齢なんで、音楽に乗ってなんてことも、なかなかそうした機会はないけれど、勇気をだしてそうした場所に入っていくのもいいのかもしれないなと思いました。

タロットカードをモチーフにベリーダンスで踊った「タロットの宇宙」

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